PLAN 01 白作戦KRAKOW 39.9.1-

本作戦は、分割された東プロイセンへの生命線を確保すべくポーランド領に侵攻するものである

貴軍の任務は南方軍集団の一翼として、クラカウ前面の優勢なる敵軍を突破する事にある。

貴軍の健闘を祈る
 

ケースホワイト開始!!
……何叫んでるのよ?
いや、古参の人にはこの言い方の方がいいかと思ってな。
ドイツのポーランド侵攻作戦、白作戦開始。この時点をもって以後1945年まで続く長い第二次世界大戦がはじまる。
もっともこの時点でヒトラーはまだこれが世界大戦になるとは思っていなかったようだが。
まだこちらの要求をのむだろうと思っているのね。今までの成功があるから。
ヒトラーの政策はこの第二次世界大戦と言うカードを引いた時点で負けが確定した。例えどれだけ過程が優れていようともな。
ではこの作戦を見ていこう。まず基本的にポーランド単体では勝ちはない。これは確実だ。
ポーランドの軍事力には問題があったの?
ポーランドは東欧ではかなりの軍事力を持っていた。自国産の戦闘機を持っていたりとかなり優秀だったが、それはあくまでもかなり。
ドイツの最新鋭機に勝てるような機体を持つには至ってない。しかも絶対数で劣る。
陸軍も大半が歩兵師団ばかりで戦車師団は1つしかない(ドイツは11)。かわりに騎兵師団は11個あった。
絶対戦力と質、さらに戦い方で負けたと?
まさにそれだ。しかしかなり善戦をした。ドイツの損害は決して小さいものではなかったからな。
だがそれも弱者の善戦レベルだな。勝つ方法は一つしかなかった。
何、勝てる方法があったの?
フランスとイギリスの援軍が来るのを待つ。
た…他人任せ!?
自衛隊だってそうだろうが。自国の軍事力と仮想敵国を考えると同盟を当てにするのは間違いじゃない。
だがこの時の両国は殆ど手を差し伸べなかった。やったことと言えばドイツに対して宣戦布告をしたくらいだ。
じゃあこの時点でもドイツは仏英と戦っていたの?
それは次に話してやる。ともかく援軍が来なかったから勝ち目はなかった。
しかもポーランドは兵力を薄く広く貼り付けた。これは全てを守ろうとしたからだ。結果はドイツ側が戦力を集中させて各戦線を突破していった。
この時に成功した機動力と空軍力を使った戦法を電撃戦と言う。説明は別項でするから後でな。
じゃあ戦車の性能は凄かったわけ?
この時点で使っていたのはT号戦車とU号戦車が主だ。ハッキリ言って戦闘能力の点では弱小だ。
T号は訓練用の戦車。U号戦車も訓練用。U号はT号じゃ今後主力になる中戦車の訓練ができないから必要だった。
どちらも武装は機銃のみ。装甲も薄くハッキリ言って戦争する為の道具じゃない。
それは…以外だわ。
マトモな戦車もあったが、それは絶対数が不足していた。
白作戦時のドイツの稼働戦車は約3200。内T号は約1450、U号は約1200。つまりマトモな戦車は全体のたった2割足らず。
ドイツ装甲師団の父ハインツ・グデーリアンもこんな訓練用の機材で戦争をするとは思わなかったと言っている。
そこまでして戦争をしなくても…。
基本的にドイツ軍は3軍どれもが1945年くらいの完成を目指していた。
それが1939年の戦争開始だ。戦争が速すぎたんだ。この辺りが災いしてドイツは戦争中戦車の数が常に不足する。
そんな軍で戦争をするほど追い詰められて…いえ、自爆していったのね。
だが戦車が3200は大きい。これと航空機、機械化歩兵…ドイツ式で言うところの装甲擲弾兵の連携によって瞬く間にポーランド奥地へと侵入していた。
ところでポーランドの戦車はどんな感じだったの?
戦車はあったが絶対数が少ない。たしか1000輌程度しかない。
しかも内訳は国産の豆戦車と輸入モノのヴィッカース、ルノーくらいだ。
これはポーランドでは騎兵が発言力が強かった点が大きい。新参者の戦車はこの程度の扱いしか受けなかったし、歩兵に張り付いての運用だった。
じゃあ騎兵はどうだったの?噂によると騎兵で戦車に突撃したとか。
基本はなし。騎兵はあくまでも機動力を生かした任務が主。だいたいは偵察とかだな。これは他の国の騎兵も同様。騎兵の突撃による活躍は機関銃の発達で死に絶えた。
だが一昔前の騎兵は機動力を持って敵の突破が主任務。その穴を利用して歩兵が制圧する。これ現代も騎兵が戦車に変わっただけで変わってない。
つまり戦術的に戦車は騎兵の発展系だ。生まれはともかく二次大戦ではそうなった。
それで、やっぱり騎兵じゃ戦車には勝てないの。
機関銃を持った戦車にとって馬鹿でかい騎兵はいい的だ。
だが同時に戦車は視界が悪いという弱点がある。騎兵に接近されて火炎瓶なりの対戦車兵器を使えば行動不能にできるだろう。
騎兵の勝機は接近戦にあると?
だがこれは滅茶苦茶危険な事だ。何しろこの当時のドイツの戦車には無線が付いているから各車輌が連携をとれる。
それに戦車部隊には随伴歩兵部隊がいる。こいつらが戦車の盾・目となって戦う限り突破は難しい。
まあ騎兵で攻撃をかけるのは自殺行為だな。これは歩兵携帯の対戦車兵器(RPGとか)が発達した現在も同様。
きちんと対策していれば歩兵部隊は怖くないとオットー・カリウスも回顧録で語っている。
随伴歩兵はその為にいたのね。
戦車は万能の兵器じゃないからな。戦車じゃ不適切な対象を破壊するために歩兵を連れて行くんだ。
このあたりは大戦略をやっていてもなかなかピンとこない。
さて、今回登場した兵器も少し紹介していこう。 まずはT号戦車。これは訓練用の車両だな。武装は機関銃のみ。
実質の主力がU号戦車。こっちは武装が機関砲になっている。があくまでも軽戦車以下程度の車両だ。
勝てたのは戦術が優れていたからで、それ以上でもそれ以下でもなかったのね。
だが機械的な信頼性は高かったし、運用実績があったから事前に問題もわかっていた。
ノウハウがあるという意味では非常に使いやすい戦車でもあった。
なるほど、使い続けたそれ自体に意味があるのね。
空軍の戦闘機Bf109E。Bf109は二次大戦を通して活躍した戦闘機だ。
それに急降下爆撃機のJu87B。こちらも精密爆撃を活かして電撃戦には欠かせない逸品だ。
Bf109が制空権を取ってJu87が爆撃を行う。これが基本。
ポーランドの空軍は?
戦争開始と同時にドイツ空軍はポーランドの空港を爆撃している。
が、そんな事はポーランド側も想定済み。一線級の航空機はすべて野戦飛行場に移動済みだった。
戦争をする事がわかっていたから不意打ちにならなかった。
これくらいはドイツ側も想定できそうだけど…。
何もかもと言うわけにはいかない。ドイツの航空機は約2000機、ポーランドは900機、それも旧型ばかり。
生き残った900機は何とか善戦したものの、2週間ほどの抵抗が限界だった。
まあ旧式機ばかりじゃ…。
旧型新型以前の問題として燃料が枯渇した。飛ぶためには常に燃料を使う必要がある。
それに整備や各種物資も必要だ。空軍は強力な攻撃力や機動力を持つ反面維持に手間暇がかかる。
しかもドイツの進軍速度は戦史上ないほどに速かった。空港もそれに合わせて移動する必要がある。そうなると補給ルートも変更だ。
それは負けている方には大きな負担になる。まさに今回もそれ。
最終的に首都ワルシャワに400機が殺到して爆弾や焼夷弾をばらまいていく。ポーランド崩壊の幕開けだ。
この爆撃時点で主力はすでに西部に移動済みだった。もはやポーランドはまともな敵ですらなくなったという事だろう。

もっとも皮肉な事に、燃料の枯渇も大規模な戦略爆撃もその後自分自身で経験することになる………規模を数倍にしてな。

Achtungアハトゥンク!では今回のシナリオの攻略法を検討していく。
ハッ!隊長殿!
いい返事だ!これから私とともに地獄に付き合ってもらうぞ。
祖国のために死ね!だが犬死にはさせん!
了解ヤヴォール!地獄の果てまでお供します!
この任務は特に警戒するべきところはない。索敵しながら眼前の敵を駆逐するだけで勝てる。
戦力面で劣るところはない。
楽勝でありますね!
だが任務は効率よく、兵の負担を減らさねばならん。その為に注意する点を言っておこう。
開始時にプレイヤー将軍の眼前に40mm高射砲が陣取っている。これに空軍で手を出すと痛い目に見るから注意が必要だ。
ではどうすればよいでしょう!?
まず索敵を行った後に初期配置の野砲で攻撃。さらに弱った所を戦車で攻撃する。高射砲が以外と攻撃力が高い上に自軍の戦車は脆弱だ。まず関節攻撃で弱らせておけ。
これは全てのシナリオでも共通だ。強敵はまず空軍の攻撃で弱らせ、さらに陸からの間接攻撃で無力化。直接攻撃は最後の手段だ。
セコイ戦い方のような気がします…。
マヌケ!前半においては戦車の性能で、後半は数の面でドイツは不利を強いられるのだ。
マトモに戦うな。効率よく戦え!それが嫌ならユルイ戦場で戦っていろ!
あぅ…。
高射砲さえ潰せばあとは雑魚ばかりだ。歩兵を戦車にぶつけるような真似をしなければまずこちらに大きな被害は出ない。ただしルノー戦車だけは多少強いので空軍の支援があった方がいい。
また歩兵でも主力で攻撃して弱らせた後なら戦車を潰す事ができる。歩兵指揮能力のスキル入手のためには歩兵で一定の経験値を稼ぐ必要がる。
歩兵には可能な時に経験値を食わせておけ!これは装甲偵察車も同様だ。戦車・駆逐戦車は黙っていても経験値が上がるから優遇する必要はない。
でも歩兵は後半まで使わない気がします。
歩兵や偵察のスキルがないと会得できないスキルがある。必ず入手しろ!
逆から言うと歩兵も偵察車もスキル入手後は無理して使う必要がない。その為にも少しでもスキル入手は速い方がいい。
また、このようなユルイマップでは可能な限りプレイヤーの部隊で戦闘を進めろ。
戦わないとレベルが上がらず、上がらないから活躍できないでレベルが上がらない悪循環に陥る。
このマップなら敵の殆どをプレイヤーの部隊で駆逐できる。
ただしワルシャワ周辺には野砲が配備されている。索敵もせずに不用意に前進すると部隊を失う事もある。これが将軍だと面倒な事になる。
まあ将軍ユニットが破壊されると勲章が授与される。余裕があるなら狙ってやってもいいだろう。
空軍はどうすればいいでしょうか!?
質では圧倒的だが数が多い。主力戦闘機のBf109Eも囲まれると深手を負う可能性があるから突出させるな。
正直戦闘機の数が不足しているので将軍ユニットも出撃させないと短期撃墜ができない。
将軍不在だと補給ができないので対地攻撃が不可能な夜間に補給・出撃ができるように上手く調節して出撃しろ。
空軍は後半になるほど敵戦闘機を落とす作業が多くなる。
可能なうちに経験を積ませておけ。
関連項目 ・T号戦車
・U号戦車
・Bf109
・Ju87
・電撃戦
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撤退